ターベルコースをしっかり身につける、現代に合わせて解釈する
ターベルコースを現代向けに解釈
言わずと知れたマジック界のバイブルである、ターベルコース・イン・マジック(以下ターベルコース)。1000種類以上ものマジックが整理・分類されているマジシャン必読の書ですが、量が膨大であることや初出が1926年ということで、今では敬遠される方が多い本かも知れません。
しかしそこに大きな価値があるのは今も変わらない事実。
この本から読み取るべきポイントはどこなのか?出版から90年経ったいま、どのようにとらえれば現代でも通用させられるのか?「新しい演目に困ったときは、ターベルコースに戻れば必ず何かが見つかる」と言うプロマジシャンは、現在でも少なくありません。彼らはどのような視点でターベルコースを読み、何を見いだしているのか?
ターベルコースの価値を再評価し、古典を現代の視点からとらえ直した注釈本が、今回お届けするターベルシステム・ガイドブックです。全60レッスンのうち、1〜10までの内容が収録されています。
しかし、今回の商品はただの注釈本にとどまりません。
注釈本と一緒に、いまは絶版となってしまい入手困難なターベルコースに変わり、オリジナルのターベルシステムを忠実に翻訳したPDFおよび、演技内容を収録したDVDもお付けします。
ターベルコース・イン・マジックとターベルシステムの違い
詳しい内容紹介の前に、ターベルコースと、ここで言うターベルシステムの違いをはっきりさせておきましょう。
ターベルコースとは、通常我々が「ターベルコース」と呼んでいるところの、株式会社テンヨーが出版した全8巻の書籍を指します。これはルイス・タネン社が出版したものの翻訳ですが、実はこのタネン社の書籍には前身があります。
ハーラン・ターベルがマジシャンのための通信教育を行ったとき、彼は1レッスンを10日間おきに郵送するという方法をとりました。毎回、新しいマジックの他にマジックの歴史や心得を含めたものをパッケージして、1つのレッスンとしていたのです。このオリジナルの講座が「ターベルシステム」です。
60の分冊に分かれていた「ターベルシステム」を「ターベルコース」として数冊にまとめる際、ルイス・タネンは複数のレッスンに分散されて解説されていたマジックをジャンルごとに整理し、こちらも各レッスンに分けて書かれていた歴史の項目などを整理し再構成しました。つまり、通信教育の教材であったものを書籍の形に編集しなおしたため、ターベルシステムとターベルコースでは収録内容の構成と順番が異なっているのです。
ただの順番の違いを、なぜわざわざ大げさに書き立てるのか?
それは、その違いに大きな意味があるからです。
ターベルコースを身につける
ターベルコースとターベルシステムの大きな違い。それはターベルコースがターベルシステムの内容を整理した大事典のような存在であることに対し、ターベルシステムは順番に学ぶことで知識と技術を順序よく身につけるための、通信教育の教科書である、という点です。
つまりマジックを学ぼうとする人間が、一からマジシャンになるために必要な知識と技術を順番に学ぶには、教科書として制作されたターベルシステムの構成が最も適しているのです。実際にこれを一読した際、私(滝沢)もターベルコースを読んだときとは違う印象を受けました。内容自体は、ターベルコースともちろん同じです。しかし内容を読者の血肉とすることを目的とした編集であるため、頭への入り方が違う。ターベル博士がもともと意図していたのはこれだったのか、と目から鱗が落ちる思いでした。
商品構成
この商品には以下の内容が含まれています。
・CD-R(ターベルシステム・ガイドブック、上口龍生氏による注釈本)
・CD-R(オリジナル版ターベルシステムの忠実な翻訳をPDF形式で)
・DVD(演技+コメンタリー)
いずれもレッスン1から10までの内容を収録しています(マジックの解説はPDFをご覧下さい)。今後、定期的に続刊を刊行していきます。
ターベル博士がターベルコースに込めた意味を学びたい方、ターベルコースを初めから学び直したい方、純粋にレパートリーを増やしたい方、その他マジックの本質や見せ方を学びたいすべての方に贈る内容です!
きし –
ターベルコースを探していた自分にとってとても良いものを見つけた気分で嬉しいです
ただいま読み進めていますがこんな貴重な教えがこの値段でいいのか正直びっくりです
わがまま言うのであれば次回の巻に小冊子をはさめるバインダーがあると最高です
依岡真 –
情報が氾濫している現代において、マジックについても基礎から体系的に学びたいと思っている人は多い。本書は、そういうマジック愛好者にとって待望の書と言える。